「納得」を共に作る。次の価値発揮へ進むための人事制度改革

| 業種 | FAシステム事業、空調冷熱システム事業、ビル・社会・通信システム事業、ソリューション事業 |
| 従業員数 | 100名未満 |
| ご支援内容 | 人事制度再設計 |
三光産業株式会社様は、三菱電機の代理店を主軸に、長年にわたり顧客との信頼関係を築いてきた商社です。
製品を正しく理解し、品質を守り、顧客の現場に責任を持って届ける。その積み重ねによって、同社は安定した事業基盤を築いてきました。
「今までがダメだったわけではない」。
この言葉は、今回の人事制度改革を考えるうえでの、出発点でもあります。
それでも三光産業様は、人事制度の見直しという決断を下しました。背景にあったのは、足元の問題対応ではなく、これからの時代において、商社としてどのように価値を発揮し続けるのかという、経営としての問いでした。
いつかはやらなければならない、と思っていた
正直、簡単な決断ではありませんでした。
人事制度の必要性自体は、以前から感じていたと言います。
ただ、日々の業務に追われる中で、どこから手をつけるべきか分からなかった。人事制度には多くの手法があり、それらを一から調べ、比較し、自社に合う形を見極めるには、相応の時間と労力が必要です。
「今まで通りでも、数年はやっていけたと思います」
そう感じていたからこそ、後回しになっていた側面もありました。一方で、顧客のニーズ、働き方、価値観が変化する中、このまま同じ前提で進み続けていいのかという不安も、少しずつ大きくなっていきました。

プロジェクトは、2024年10月から始まった
今回の人事制度改革は、思いつきで始まったものではありません。
プロジェクトが本格的に動き出したのは、2024年10月。
まず取り組んだのは、現状を正しく知ることでした。従業員アンケートを実施し、評価や役割、日々の業務、働き方について、現場がどのように感じているのかを拾い上げていきました。
その結果を踏まえ、2025年4月頃には、人事制度の大枠が完成。ただし、ここで「完成」とは、すぐに全社導入するという意味ではありません。三光産業様は、この段階で一度立ち止まります。
つくって終わりにしないために、試し、整える
2025年6月から9月にかけて、課長・部長の皆さんを対象に、制度理解と運用を目的とした研修を実施しました。
この研修は、経営(調子様・三宅様)とアトモニが共に関わりながら進めました。
- どのような考え方で評価するのか
- 面談では、何をどう伝えるのか
- 判断に迷ったとき、どこに立ち返るのか
制度を「読む」だけでなく、実際に使う立場で考え、試し、すり合わせる時間を重ねていきました。
また、部課長を対象に、制度の試験的な確認・運用も行っています。現場から上がってきた声を反映し、分かりづらい点や運用上の課題を調整していきました。
制度として本格的に動き始めたのは、2025年10月。ここまで、約1年にわたる準備期間を経ています。
三光産業が選んだのは、「早く変える」ことよりも、「納得しながら進める」ことでした。

変えたかったのは「制度」ではなく「向き合い方」
今回の取り組みは、制度そのものを整えることが目的ではありません。
評価や役割を言語化し、可視化することで、「三光産業として、どんな価値を大切にしているのか」「どんな判断や行動が、商社としての価値発揮につながるのか」を、あらためて共有することに意味がありました。
誰かが怠けていたわけではありません。ただ、それぞれがどんな判断をし、どんな価値を発揮しているのかが、見えにくい状態が続いていました。
人事制度改革は、誰かを管理するためではなく、組織として判断の軸をそろえるための共通言語づくりでした。
三光産業らしい「8割の仕組みと、2割の余白」
三光産業が選んだのは、8割は仕組みで整理し、2割は現場や人の状況をくみ取る余白を残すという考え方です。
三菱電機の代理店として培ってきたのは、マニュアル通りに動く力だけではなく、顧客ごとに条件を読み取り、最適な判断を積み重ねてきた経験でした。その強みを損なわず、次の世代へとつないでいくための制度設計です。
1.05倍の変化を、確かに積み重ねている
大きな変化が一気に起きたわけではありません。けれど、管理職とメンバーのコミュニケーション量は、体感で1.05倍、1.1倍ほど増えています。
日報へのコメント、面談での対話、意識的な声かけ。判断の前提が言葉になったことで「何を考えているのか」「なぜそう判断したのか」が、少しずつ共有されるようになってきました。
働きやすい職場づくりの考えは、以前からあった
三光産業様は以前から、社員が長く、前向きに働き続けられる環境づくりに向き合ってきました。
働き方や健康への配慮も、その一つです。その取り組みが評価され、同社は広島県健康経営優良企業にも認定されています。
今回の人事制度改革は、そうした姿勢を新たに打ち出したものではなく、組織として共有しやすい形に整えた取り組みでした。

三菱電機の代理店としての誇りを、次の価値へ
三菱電機の代理店として築いてきた信頼は、三光産業の大きな財産です。それが否定されるものではありません。
一方で、顧客から求められる価値は、製品を届けることから、「どの選択が最適か」「どう活用すべきか」といった判断や提案そのものへと広がっています。
今回の人事制度改革には、その価値発揮を、一部の人だけでなく、組織全体で担っていくという意思が込められています。
判断を「一緒に整理する」伴走者
アトモニが担ったのは、制度を代行する役割ではありません。
前提を整理し、選択肢を並べ、経営として納得できる判断に至るまでのプロセスを支えることでした。
制度設計、アンケート設計、研修設計。
そして、部課長の皆さんと向き合う場づくり。
三光産業様が「急がず、止まらず」進むための伴走者として、関わっています。
選ばれ続ける商社であるために
今までのやり方が間違っていたわけではありません。それでも、これからの時代を生き抜くためには、次の価値をつくりにいく必要がある。
その判断を下し、1年以上の時間をかけて準備し、2025年10月から、実際に動き始めた。
このプロセスそのものが、三光産業様の強さです。
三光産業様は今、これまで積み上げてきた誇りを土台に、従業員一人ひとりと「これから」を共有しながら、次の段階へ進もうとしています。
読者企業のみなさまへ
「今までがダメだったわけではない。でも、このままではいけない気がする。」
この感覚は、目の前の問題よりも先に、経営の違和感として立ち上がることがあります。
三光産業様が向き合ったのは、制度そのものではなく、判断の軸を揃え、対話を増やし、運用できる形に整えることでした。アンケートで現状を知り、制度を作り、管理職研修と試行で“使える状態”まで持っていく。急がず、止まらず進んだからこそ、形だけで終わらない土台が残っています。
アトモニは、制度を代行する会社ではありません。状況を整理し、選択肢を並べ、納得できる判断に至るまでのプロセスを伴走します。
「どこから手をつければいいか分からない」「作って終わりにしたくない」——そんな違和感があるなら、まずは現状整理からご一緒できればと思います。
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